平均的に、1年で1番寒い日は1月30日から2月1日頃とか。
豆まき節分もほぼその時期ですが、なぜそんな行事が行われるのでしょうか。
そのルーツを探っていきたいと思います。
起源やルーツを知り、意味を理解したうえで行うと、豆まきもより充実したイベントになるに違いないですね。
節分の時、豆をまく理由とは?
今となっては、「鬼は~外~」などと言いながら豆をまく行事になっていますが、元々の起源(ルーツ)というのがあります。
時は奈良時代、文武天皇の慶雲3年(706年)、
宮中にて厄除け(鬼払い)として「追儺(ついな)」という儀式が初めて行われました。
この「追儺」は毎年大晦日に行われたのですが、この儀式の一つに、「豆打ち」というものがありました。
「追儺」の中の「豆打ち」は当初はまだ行われていなかったという説もありますが、室町時代には行われていたようです。
豆打ちの内容は「鬼に変装した官職のものを様々な災害や病気などの災いと見立てて、黄金の仮面をかぶって矛や盾を持った者達が、豆を撒きつつ悪鬼を追い払う」というものでした。
この「追儺(ついな)」の中の「豆打ち」がやがて民間人に広まりました。
「豆打ち」が「豆まき」として民衆に広まったのは江戸時代あたりだと言われています。
そして大晦日のイベントだったのですが、節分の行事に変わっていき、今の形の豆まきとなりました。
この「追儺」ですが、もともと中国の風習だったのですが、それが日本に伝わったということです。
豆まきで鬼に豆を投げる理由は?
まず【豆】には魔(鬼)の目・魔目(まめ)という意味、
そして魔(鬼)を滅するという二通りの意味が重なっているとされていました。
京都の鞍馬山に鬼が出現した時、毘沙門天様のお告げにより鬼の目に豆を投げつけ退治しました。
魔の目に豆を当てて魔を滅したという言い伝えが元になります。
昔は、人間では力の及ばない大きな天災・災い(災害や飢饉や疫病等)は鬼の仕業と考えられていました。
その災い(鬼)に対して「魔を滅する」意味をこめて豆を投げて、無病息災を願うという意味だったわけです。
鬼=災い 豆=魔を滅する
それぞれにはこういう意味があったのですね。
ちなみに昔は穀物には「邪気を払う力」が宿っていると考えられていたということで、豆だけではなく、米や麦も撒いていたりもしていたようです。
結局、投げやすいし飛びやすいし、収穫量も多いなどもあり、豆で定着したようです。
豆まきの豆は何を投げる?
では、豆まきの起源について詳しく知ったところで、次は【豆】自体にフォーカスしてみましょう。
一般的に、家族の中で主人もしくは「年男」(その年の干支に生まれた人)が豆を撒くものとされています。
ですが、今は家族全員で撒くことも多いですね。
お父さんが鬼役をするパターンも定着してるような・・・。
そしてみんな自分の数え年の数だけ豆を食べると病気にならないと言われています。
最後に豆を人間が食べてしまうことによって、鬼を退治できたということになります。
そして、使用する豆にもルールがあります。
豆まきに使う豆は炒った豆を使用することになっています。
これは生の豆を使った場合、片付け忘れた豆から芽がでてしまうと縁起が悪いとされるからです。
確かに「魔」から芽が出るのは縁起悪そうですね・・・。
さらに豆を火で炒ることで、鬼を封じ込めるという意味合いもあるのです。
そして「炒る」には「射る」という意味も込められていて、「鬼を射る」ということに通じるとか。
日本語って面白いですねえ。
基本的に豆まき用に売っている大豆は炒ってありますが、確認はした方がよいと思います。
いやはや、節分になると恒例行事として豆まきを楽しんでいましたが、やっぱり歴史的にも深い意味がこめられていたのですね。
それを知っておくと、投げる豆にも食べる豆にも味わいが出てくると思いますよ。
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